『この4年間頑張ってきたことを絶対に無駄にしたくない。歩、このままじゃ帰れないよ』
前回の五輪で燃焼し切れなかった悔しさは、同じ五輪の舞台でメダルをとって晴らす。
そして、カーリングというスポーツを日本中に広めたい。
その想いすべてをぶつけるはずのトリノでしたが、彼女たちは追い詰められていました。
同格もしくは格下相手と思われた前半の4試合を1勝3敗の不本意な成績で終え、残る対戦相手はカナダ(最終的に銅メダル)とスウェーデン(金メダル)、イギリス(前回金メダル)、イタリア(開催国)とスイス(銀メダル)。
4敗なら相手チームの成績次第でタイブレーク、5敗で予選リーグ敗退決定。
もう負けられない、厳しい状況。
後半戦を明日に控えたその夜、冒頭の言葉を林選手が、小野寺選手に言ったそうです。
4年間、苦楽を共にしてきた二人だからこそ言い切れる、そして受けきる事が出来る言葉だと思います。
3敗目を喫したデンマーク戦後、小野寺選手の心は折れる寸前でした。
いや、チームそのものが危うかったかもしれません。
しかし、彼女たちは立ち直ります。
故郷の応援団の励ましに涙し、互いを支えあい、そして自分自身の勇気を奮い起こして。
彼女たちは、決勝リーグに進む事は出来ませんでした。
メダルを手にすることは出来ませんでした。
それでも自分たちの歩んできた道、流した汗と涙と情熱を信じプレーしたあの姿は、今も私の心を震わせています。
(なにやら根性論っぽくて、自分でもなんだかなぁと思うが^^;)
W杯日本代表の選手たち。
TVの前で祈り念じる事しかできないが、勝って欲しいと思う。
次も、その次も。
ただ、それ以上に、願わくば、君たちの4年間を見せて欲しい。
自分自身を信じ抜いた、迷いの無いプレーを。
予選を共に戦った多くの仲間に恥じないプレーを。
たとえ技術で負けようとも、体力で負けようとも、決して心だけは自ら折ることのない戦いを。
筋書きの無いドラマ。
お楽しみは、これからだ!